文明 human civilization 2004 10 3
「文明」というものを考えたことがあるでしょうか。
私は、日本経済復活のための処方箋を知っています。
しかし、それを書いていません。
「なぜ、教えてくれないのか」と問う人がいれば、
私は、こう問いたい。
「豊かさとは、何ですか」。
多くの人は、「物質的な豊かさ」と「精神的な豊かさ」の区別ができなくなってしまったのです。
現在の経済情勢においても、享楽的な傾向が強いのです。
このような状況で、経済発展をすると、ろくなことにならないのです。
むしろ、そういう区別ができないならば、一度、どん底を経験するのもよいと考えています。
書評 book review 2004 7 23
書名 「アメリカ型社会は日本人を不幸にする」
著者 ビル・トッテン
出版社 大和書房
この本は、少し悲観的だと思います。
たとえば、こういう文章があります。
「こういう社会では、カネが唯一の価値観になる。
そんな大人の姿を見せておいて、
子供に『お金よりも大切なものがある』と教えたところで、
信じろという方に無理がある。」
確かに、アメリカは、こういう「拝金主義」のようなものがありますが、
アメリカ全体では、そうなっていません。
「拝金主義」は、アメリカの半分ぐらいでしょうか。
まだまだ、アメリカの良心は、健在だと思います。
しかし、問題なのは、こういうことです。
「帰国して、書店に行った時も、しばしば不愉快な気分を味わわされる。
再販制度をなくし、過当競争を招いたアメリカでは、
本は売れ筋のもの、つまり、暴力とセックスを扱うものが中心になってしまったからだ。
これでは、子供たちは、たまらない。」
日本では、再販制度があるのに、似たような状態となっています。
暴力、セックス、マンガ、ゲームというものが、売れ筋でしょうか。